転職支援をしている総務人事歴12年の斉藤です。
新卒採用においては、実務経験という概念がないため学歴と専攻を重視するのですが、40代からの転職では学歴以外に実務経験で自社に見合うか否か見極められるのです。
40代からの転職では、即戦力としての能力を見極めているため、学歴や資格についてアピールしただけでは、実務面での能力について懸念を抱かれることは間違いありません。
40代からの転職が失敗して絶望する方の多くが、一流大学出身であることを盛んにアピールするのですが、既に一流大学出身というだけでは、採用されるのは難しいとかんがえてください。
一流大学卒をアピールしても40代からの転職は失敗する
大学で専攻した分野を活かせるというアピール方法は20代・30代前半の求職者であれば可能ですが、卒業後、数十年経過しているにもかかわらず大学時代をアピールするようでは、実務経験でアピールする材料が乏しいと判断されても仕方ありません。
資格については、実務能力の信ぴょう性を示すような資格であれば、有効と考えます。たとえば総務職が社会保険労務士の資格を持っていれば、採用担当者が応募者のスキルについて理解できることでしょうし、TOEICの点数は語学力について把握できるでえしょう。
しかし、考えておかなければならないのは、業務で必要な資格でなければ、マイナスにはならないものの、採用担当者は全く興味が持てません。
資格をアピールするのであれば、業務でどのように生かせるのか?という点を具体的に説明することを心がけましょう。
資格をアピールしても40代からの転職は失敗する
40代からの転職で役立つと考えて、資格取得に向けて勉強していることを盛んにアピールする求職者がいるのですが、離職期間の説明であれば一定の理解を示せるものの、40代からの転職においては、通常高い評価は得られないことを覚えておいてください。
特に税理士や弁護士についての資格取得に向けて勉強しているというアピールでは、せっかく採用したとしても、資格取得後、独立等の理由で辞めてしまうのではないか?というリスクがあると判断されてしまいます。
40代からの転職においては、学歴や資格は、職務能力を示す中で補助的な役割をするに過ぎません。
社会保険労務士の資格があるから、経験がまったくないにもかかわらず総務に転職できるというのも、現実問題としてありえないことだと考えます。
たとえば、未経験であっても前職で人事マネジメントを経験しており、労働基準法や社会保険など社会保険労務士の知識が生かせるというような説明をする必要が出てくるのです。
学歴や資格だけに頼らずに、これまでの職務経験から、応募先で生かせる実務面の強みを積極的にアピールしていきましょう!